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「キャデラック・マン」「ザ・プレイヤー」「ボブ・ロバーツ」 | |
--- | 「キャデラック・マン」に出演した理由は? |
TIM | ロビン・ウィリアムスとの共演だったからです。 |
--- | 名コンビだ。 |
TIM | 楽しかった。 |
--- | 2人の演技は-かなり超人的でしたね。 |
TIM | 僕はただ走り回っていた。全速力で。 |
--- | ロビンのアドリブは? |
TIM | たくさんありました。うまくアドリブを返せたこともありましたが思わず吹き出したことも…。 笑い出すなんて役者として最低のことですよ。でもこらえきれなかった。ロビンの言うことがおもしろすぎてね。 我慢したけどダメだった。 |
--- | アッハッハハ |
TIM | 頭を抱えたよ。僕は銃で脅す役なのに… |
--- | そうですね。 |
TIM | 怒り狂ってる男が笑うわけにはいかなかった。 |
--- | 影響を受けた人物は? |
TIM | ジョルジュ・ビゴーは間違いありません。ベルトトルト・ブレヒトも。 僕の息子たちと娘。もちろんスーザンも。 |
--- | いいリストだ。 過去15年における傑作の1つに「ザ・プレイヤー」があります。 |
(会場拍手) | |
--- | あなたが出演を決めた理由にジム・モリソンとドアーズが関係していると聞きました。 なぜですか? |
TIM | そうでした。 きっかけとなったのはオリバー・ストーン監督の「ドアーズ」です。とてもいい作品でした。 ドアーズといえば僕が大学にいたころ、一世を風靡したバンドです。彼らの映画を観て反逆精神を思い出しました。 当時気乗りしない仕事を引き受けていましたが、その夜マネージャーに電話し断りました。 「ザ・プレイヤー」のロバート・アルトマン監督は僕の起用を望んでいたのですが、製作側に反対されてこう言ったそうです。”それなら私も降りる”と。そこまで言ってくれた監督に僕は一生感謝します。 それほど重要な作品なんです。僕はあの作品でアルトマンならではの群像劇の作り方を勉強しました。それにあれ以来役柄の幅が広がったんです。僕の役者人生を変えた作品です。 |
--- | 映画界の大物を演じましたが、参考にした人物はいますか? |
(会場笑い) | |
--- | 名前を-- |
TIM | 名前を挙げるんですか? 実名を言うとマズイ人もいます。名前を宣伝したくない人も。 |
(会場笑い) | |
--- | ハリウッドの大物たちと過ごしましたね? |
TIM | ええ、決定権を持った映画会社の重役たちです。 電話での話し方などを研究しました。興味深かったですよ。 |
--- | 監督は? |
TIM | 役者の意見を尊重してくれる監督です。脚本家としてみてくれるんです。もとの脚本には---決してごだわりません。アイデアさえ良ければ好きにやらせてくれます。 |
--- | 印象的だったのは取り調べの場面やプレルトバジャルタでの場面です。ハリウッドの内幕についてプールサイドで語っています。 |
(映画の一場面) | |
--- | この作品でカンヌ映画祭とゴールデングローブ賞の主演男優賞に輝きました。一番のライバルは誰でした? |
TIM | マルチェロ・マストロヤンニだったと思います。彼は偉大な役者ですからね。 |
--- | あなた自身もライバルだったのでは? |
TIM | そうでしたね。 |
--- | 作品は「ボブ・ロバーツ」。 |
(会場拍手) | |
--- | あなたの才能と興味が集約されています。主演、監督、脚本、音楽、そして政治。 |
--- | 当校の修士課程科学生のうち28人が脚本家志望です。 あなたにとって脚本を書くことは簡単ですか? |
TIM | とても難しいです。完成までに時間がかかります。 色々な人に”それ何だ?”と聞かれて”脚本だ”と。書くのに煮詰まっても正気を失わないことが大切です。ひたすら耐える。そして多くの言葉に触れたくさんの本を読む。筆が進まないときこそね。 |
--- | 何よりも? |
TIM | そうですね。 |
--- | アルトマン監督の影響は? |
TIM | 多くの人の影響を受けましたが彼の影響は特に大きいですね。映画のおもしろさを再認識しました。彼の映画に関わったすべての人が楽しい時間を過ごしました。毎日撮影が終わるとみんなで飲みに行くんです。 |
--- | 役者には自由に演技させますか? |
TIM | 作品によります。たいていは役者に自由に演じてもらいます。アドリブのような感じでね。作品によって違いますが「ボブ・ロバーツ」はそうでした。 |
--- | 監督としてのビジョンと役者の意見がぶつかることは? |
TIM | 役者は監督のパートナーです。対立した関係ではなく協力関係にあるべきです。役者と対立していたら監督は務まりません。実際に台セリフを言い--映画に命を吹き込むのは役者です。役者とは同じ土俵にいなければなりません。 |
--- | 「ボブ・ロバーツ」はドキュメンタリーの作風が成功していますね。 |
TIM | ボブ・ディランのドキュメンタリー映画に影響を受けました。似た場面がありますよ。 「スパイナルタップ」も好きです。 |
--- | 僕も。 |
TIM | すばらしい作風ですよね。 |
--- | |
TIM | 「ボブ・ロバーツ」で気に入ってるのは彼の素顔が見えないことです。ただし瞬間的に彼の真の姿をかいま見ることができます。カメラが離れる瞬間とか。 興味深いのは人々が彼をどう見るかということです。彼の素顔は2〜3の場面で現れます。目に浮かぶわずかな怒りの色や時おり見せる心の闇の部分、そうした小さな手がかりを人々は見抜くことができるか。それを見たかったんです。 |
--- | ファシズム的な歌詞は誰が書いたのですか?ナチス党歌に負けないほどファシズムの色が濃いですね。 |
TIM | 作詞は僕、作曲は弟のデヴィッド。 |
--- | 映画に出演した身内は? |
TIM | 12人です。 |
(会場笑い) | |
--- | 教会の場面に出てきた牧師は? |
TIM | 父です。 |
--- | オルガン奏者は? |
TIM | 祖父です。 |
--- | 義理の娘も出演を? |
TIM | ええ。 |
--- | 役柄は? |
TIM | 孤児院の子供たちの1人です。 |
--- | スーザンもニュース解説者役で出演しましたね。 |
TIM | ニュース・アンカーです。 |
--- | そうでした。 |
(会場笑い) | |
--- | 過小評価ではないのですよ。 |
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