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++ミスティック・リバー 感想++ 

byポッチ・ママさん
一度狂った歯車は最後まで噛み合う事はない…辛い映画でした。いや〜なんだかね私、冷静な気持ちで観られなかったです。 あの3人の俳優は私と同世代だし、劇中で殺されたジミーの娘と 私の長女は同じ19歳。色々な思いが交錯して複雑な気持ちに なっちゃいました。 私は中盤から後半にかけて必死にティムを、あっ、いやデイブを (この時点で既に混同)励ましておりました(笑) ショーシャンク刑務所にいた時、あんなに辱めや虐めを受けながらも あんた勝ったじゃない!もっとしたたかだったはずよ! だめだよ逃げちゃ、やっちゃいないんでしょデイブ!あっティム! も〜頭の中が混乱しちゃて、銃声の音と共に我に返り、 「あ〜〜だめじゃん…(絶望)」って…変でしょ?(苦笑) 感情移入がジミーからデイブに、そして今までティムが演じてきた 役柄にまで及んじゃって… 過去にも弱々しい役柄をいくつか演じたはあるけれど、あそこまでの ど不幸を(こんな言葉はない?)背負い込んだキャラは初めてですね。 今までのどんなに弱いダメ人間キャラでも、時折見せる 彼の悪戯っぽい笑顔を必ず何処かで見せてくれたし、 見ている私もそれに救われたりしていた。 でも今回は最後まで暗く重い表情を崩す事はなかった。 新境地ですね〜。あらためてティムの演技力の素晴らしさを感じました。   それにしてもイーストウッド監督、良くぞここまで救いのない映画を(苦笑) ハリウッドでは観客が落ち込むような映画は、初号試写の時点で クレームが付き結末を変更させられることもあるらしいですね〜。 「危険な情事」が有名だけど…(グリフィン・ミルも言っていたし(笑)) あのような作品を受け入れるまでになったということは さすがのハリウッドも、昨今のアジア映画の台頭ぶりに恐れをなしたのか、 それともCG多様の作り物映画にやや食傷気味なのか?… でも綺麗事で全てを終わらせるだけが映画じゃないですからね、 そう思えばある意味すごい映画だと思うしハリウッドにとっては画期的な 作品かもしれません。